なぜ今?異動を拒否できなかったサラリーマンの苦悩

2019-01-17

なぜ今?異動を拒否できなかったサラリーマンの苦悩

それは、あり得ない異動でした。

タイミングも、理由も、なにもかも・・・・・

その時はシンガポールにいました。

やっとつかんだ海外駐在のチャンスに心躍らせ、この地でキャリアを築いていくことに燃えていた、そんな時期です。

毎日必死に働きました。

帰宅時間は早くても夜の10時という、華やかな駐在員生活とは程遠いハードな日々。

それでも、海外で働くこと、自分が成長していくことに充実感を覚え、苦ではありませんでした。

そんな毎日が続いていたある日、上司から個室に呼び出された。

 

本社への異動命令がきている

 

サラリーマンなので、異動はある程度仕方のないことだと思っています。

それにしても、いくらなんでもシンガポールに赴任してからまだたったの1年とちょっとしか経っていない、このタイミングでの異動は酷すぎる・・・

しかもその時、私は結婚していて、当時の妻は会社を辞めてシンガポールに到着してからまだ半年も経っていませんでした。

なんで今?何で俺?

答えのない問いだけが頭の中をぐるぐると回っていました。

 

なぜ今?早すぎる異動に周囲も驚き

なぜ今?早すぎる異動に周囲も驚き

シンガポールに来てからわずか1年半での異動でした。

多くの人にはあまりピンとこないかもしれませんが、これは海外駐在の期間としてはあまりに短い期間です。

不自然に早い帰国は周りの反応からも明らかでした。

例えばシンガポールでお世話になったお客さんへの挨拶周りをしているときも、

「え!?もう帰っちゃうんですか??」

「何か問題でも起こしちゃったんですか??」

と、早すぎる異動のことを不思議がられたり、時には冗談っぽく笑われたりもしました。

 

仕事のことを考えても、この異動はあり得ない早さです。

赴任した当初、代わりに帰国する先輩社員から膨大な数の案件を引き継ぎました。

誰かが途中までやった案件というのは、人の癖のようなものがこびりついていてなかなか扱いづらかったり、時には引き継いだ際には見えなかった問題が後に表面化してきたりして、

 

オチョ

オチョ

なんで俺が尻拭いなんか・・・

 

そんなグチをこぼすこともありました。

それら尻拭いが片付く目処がついて、ようやく自分が初期から携わった案件が始動してきて、これから仕事が面白くなるという・・・

私が異動を言い渡されたのはそんなタイミングでした。

 

そして、何気に傷ついたのは会社とは関係ない、友人からの反応です。

前々からシンガポールに会いに行くよ、といってくれた友人との会話、

 

オチョ

オチョ

ごめん、もう帰国することになったんだ

 

男A

友人

え、もう帰ってくるの!?早っ!(笑)

 

と、そんな悪気の無い友人からのメッセージにへこみました。

あまりにも早い帰国、あまりにも短い海外駐在員生活。

 

サラリーマンの異動は上司の政治ゲームで決まる

サラリーマンの異動は上司の政治ゲームで決まる

なぜこんなにも早いタイミングで異動が決まってしまったのか?

理由は簡単でした。

 

サラリーマンの異動なんて上司、お偉いさんたちの政治ゲームで決まるんです

 

私の場合は運悪く、元々所属していた『海外営業部』という部署が社内の都合で解体されたことがきっかけです。

新しくできた部署が、海外経験のある若手営業マンが欲しい、といって、役員を使って政治的に引き抜いたのでした。

しかも卑怯なことに、私を送り出してくれた部署には秘密にして、この人事を推し進めていました。

 

全てが決まってしまった後にその事情を知った当時の上司からは、国際電話で謝罪されました▼

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サラリーマンである以上は当然、謝罪を受けようが卑怯な手を使われようが、一度決まった異動は拒否することも変えることもできません。

働きぶりや成果など関係なく、人事は一部の、社内のほんの一握りの“偉い人”の政治によって決まります。

当然、個人の事情など誰も気には留めてくれませんでした。

この会社と作った関係はこの程度のものだったのか、と、身をもって知る機会となりました。

 

サラリーマンが駒として使われないためにすべきこと

サラリーマンが駒として使われないためにすべきこ

このことをきっかけに、私は自分が会社にとってただの駒であることを改めて認識させられました。

異動の決定意思は私の手の届かないはるか上空にあり、サラリーマンはそれに従って動くことしかできないのだ、と。

でも、だからといってグチるだけで何もしないのでは未来は変えられません。

 

サラリーマンが会社に駒として利用されないためにすべきことがあります

 

当時の私はそれを、少し怠っていました。

先ず、所属部署や上司とのコミュニケーションによっては、逆に社内政治をうまく利用してチャンスをつかむことができる人もいます。

所属部署の中で権力を持った人、今後更に上に登っていく人を見極め、その人にかわいがられて引き上げてもらうこと。

これが一番手っ取り早くて有効なサラリーマンの処世術です。

でも、私もそうですが、尊敬もできない人に媚を売ったりヨイショしたり、器用でないとなかなかうまくできません。

 

そんなサラリーマンは転職力を身につけるしかありません

いつでも会社を移ることができる、好きな場所で好きな人と働く環境に自ら選ぶ。

それが、サラリーマンが嫌な異動を拒否できる最も確実で他力に頼らない手法です。

このままシンガポールに留まって現地で就職すればよいのではないか?

そんな思いもよぎりましたが、結局自信がなくて日本に帰ってきました。

それは私を異動させた会社が悪かったのではなく、異動命令を拒否するだけの強さが足りなかった、ということなのです。

 

シンガポールから帰国した後、そのことに気づいて、結局私は退職することを決意しました。

追い込まれるまで思い腰を上げられなかったのは私の油断です。

サラリーマンが異動を拒否できないのは入社する時からわかっていたこと。

入社時からこの覚悟をもって準備をしておけば、もっと違った結果になったのかもしれません。

特に、北野唯我さんの『転職の思考法』はもっと早く、できればサラリーマンを始める前に読みたかった本ナンバーワンです。

一人でも多くのサラリーマンが一日でも早くこの本と早く出合えると、あの時の私のように後悔する人が減るのかな、なんて思っています。

働き方

Posted by Ocho-wrl